【肺気腫】

肺は内部に多数存在する肺胞の働きによって、呼吸で取り込んだ酸素を体内で発生した二酸化炭素とガス交換を行っています。
しかし、肺気腫が発病するとこの肺胞が破壊されてしまい肺の機能が著しく低下してしまうのです。
ここでは肺気腫の原因や症状、治療法などについて解説していきます。

肺気腫について

肺気腫は、肺の主要な機能を司っている肺胞が破壊される病気です。中年男性に多く見られる肺気腫は、慢性閉塞性肺疾患を構成する病気の一つでもあります。どのような原因によって肺気腫は発生し、どのような症状を引き起こしているのでしょうか?

肺気腫の原因

肺気腫の原因の多くは喫煙や大気汚染によるものですが、性別や年齢も発病リスクを上げる原因となっているといえます。肺気腫の男女比は約2.5:1と男性が多く、中高年層の発病率が極めて高いという統計データがあります。このように、肺気腫は中年以降の男性に特有な病気の一つでもあるといえるのです。また、肺気腫は気圧の急激な変化によって発症または悪化することがあります。

肺気腫の症状

肺気腫の主な症状としては、肺胞の破壊による肺機能の低下です。肺胞は静脈を通って送られてきた血液中の二酸化炭素と、呼吸で取り込まれた酸素をガス交換する働きを持っています。しかし、この肺胞が破壊されてしまい充分に機能しなくなることによって息苦しさを感じたり、疲れやすくなってしまったりといった弊害が現れるようになります。また、肺気腫を発症すると慢性気管支炎を併発していることが多く激しい咳や多量の痰を伴います。肺気腫は身体の見た目にも変化を起こし、爪が上向きになる「ばち指」や胸回りが膨らむ樽状胸郭といった症状を起こします。肺気腫が進行すると、肥大した肺によって心臓が圧迫される肺性心へと発展します。

肺気腫についての悩み

肺気腫を発病することで背負うリスクは、かなり大きいものであるといえます。まず、肺機能の低下は運動を伴う日常的な活動を困難にしてしまいます。細胞への酸素供給が充分に行われなくなるため、運動するだけでも息切れを起こしやすくなってしまうのです。肺気腫に伴う激しい咳は体力を削りとり、痰の排出も相まって辛いものとなります。
また、場合によっては肺気腫が肺がんを引き起こす原因にもなるため健康に悪影響を及ぼす病気にもなるといえます。

肺気腫の治療

肺気腫で破壊された肺胞は、再生することはほとんどないものといえます。そのため、肺気腫の治療では健康な肺胞を維持する為の保存療法と咳や痰などの症状を抑える対症療法が行なわれます。保存療法では、肺気腫の原因となる汚染物質から遠ざかる為の転地療法や禁煙などの処置を取ります。対症療法としては、咳止め剤や去痰剤の投与を行い咳や痰を鎮めていきます。最近では根治治療としての生体肺移植手術が注目されていますが、日本ではまだ実施例が少ないこともあって簡単には受けられないようです。

上へ戻る